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システムの運用管理とは?業務内容や対応すべきトレンドを紹介

デジタル化が進む現代において、ほぼ全ての企業活動はシステムによって支えられていることからも、システムの安定的運用はビジネス観点で重要な要素です。つまり、システムの運用業務は、企業のビジネスをストップさせないために、重要な役割を担っているといえるでしょう。この記事では、システムの運用管理にスポットを当てて、その具体的な業務内容や現代の運用管理において押さえておくべきトレンドを紹介します。

目次

システムにおける運用管理の概要

以下では、システム運用管理の概要について紹介します。

システムに必須の運用業務

システムは単に開発しただけではその価値を発揮できません。システムが正しく利用されるように「運用業務」を行って、初めてその価値を最大限提供することができます。

システム運用業務では、サーバー・ストレージ等の監視業務やヘルプデスクによる問い合わせ対応、セキュリティインシデント対応など、様々な業務を実施します。

これらの活動を通して、システムの継続稼働を実現し、すべてのユーザーが問題なくシステムを利用できる状態を維持します。

システムの運用管理とは?

それでは、システムの「運用管理」とはどのような意味なのでしょうか。

「運用管理」に明確な定義はないものの、おおむねシステム運用業務が正しく行われるように、組織として管理基準や手順書、手続きに基づきマネジメントする業務を指すといえます。

組織としてシステムの運用業務を実施していくためには、マネジメントが必須です。SLA(Service Level Agreement:サービス品質保証)を担保するため、運用計画書に基づき進捗管理やリスク管理、変更管理などの各種管理を行います。

これらの管理を行うことで、システムの運用業務を適切に実施できるようにします。

システム運用におけるITILの活用

一般的に、システムの運用業務を実施する際にはITIL(Information Technology Infrastructure Library)に準拠することが多いといえます。

ITILとは、ITサービスマネジメントにおけるベストプラクティスをフレームワークとして体系化したものであり、システム運用を進めるうえで必要となる取り組みが整理されています。ITILを活用することで、システム運用に求められる要素をもれなく実施することにつながります。

なお、2019年にリリースされたITIL4では、システムの運用だけでなく、サービスの戦略検討や設計も含めたフレームワークとなりました。近年では、システムは単にその機能を提供すればよいというものではなく、「サービスとしてユーザーに対して価値を提供すべきもの」という考え方が広まっています。ITIL4においても、このような考え方が反映されています。

運用管理の業務内容

以下では、システム運用管理の具体的な業務内容を紹介します。ここでは、ITIL4においてシステム運用管理に該当する要素である「サービスオペレーション」の内容に沿って紹介します。

イベント管理

システムを管理する上で重要性の高い状態変化をイベントと呼びます。イベントは「情報」「警告」「例外」で構成されています。

たとえば、例外処理が発生してアプリケーションの動作が停止した場合には「例外」のイベントが発生したといえます。一方で、単にバックアップが終了したという場合は「情報」のイベントが発生したケースです。

運用業務を進めていくうえでは、これらのイベント管理が必要です。特に、システムトラブルに該当する「例外」イベントが発生した場合、何らかの対応が必要となる可能性があります。

インシデント管理・問題管理

インシデントとは、システムの継続的な運用の妨げとなる障害などを指す言葉です。インシデントが発生した場合、あらかじめ定められた手順に沿って対応や報告を実施する必要があります。

一般的には、インシデントはその影響に応じてレベル分けをして管理します。処理エラーが発生したもののシステムの継続稼働に影響がない場合は、必ずしも即時対応は必要ではありません。一方で、重大なシステムトラブルが発生した場合には、アラートを発報し、関係者に連絡の上、即時対応する必要があります。

重要度が高い障害が発生したケースや、未知の現象が発生したケースなどにおいては、再発防止も兼ねて原因の分析が必要です。トラブルを発生させた根本的な要因を特定するプロセスを「問題管理」と呼びます。

要求実現・サービスデスク

システムがユーザーにとって価値のあるものであるためには、システムを利用する上で発生するユーザーの要求に答える必要があります。「パスワードをリセットしたい」といったケースや、「マスタを登録したい」といったケースなど、ユーザーの要求は様々です。

ユーザーの要求を実現するために、マニュアルの整備などを行うことも一つの対応策ですが、特にユーザーが多いシステムにおいては、サービスデスクの設置が必要です。

サービスデスクでは、システム操作方法の問い合わせや管理側でしか操作できない処理の依頼などについて対応を行います。サービスデスクは対応マニュアルに沿って回答を行いつつ、内容によっては運用チームや業務チームなどにエスカレーションを行い、必要な情報を収集します。

変更管理

環境や法令の変化などにより、既存システムが備える機能では業務目的を達成できなくなるケースもあります。このような場合には、システムの改修を行う必要があります。

一方で、システムの変更には様々なリスクがつきものです。システムの変更を適用するためには、一時的にシステムを停止する必要があります。また、変更に起因して他の処理に影響を与える可能性もあります。当然ながら、変更を行うためにはコストもかかります。

よって、システムの変更については、変更管理としてマネジメントするべきです。変更管理プロセスにおいては、要件の妥当性を評価し、実施すべき案件のみを承認します。また、正しく計画・構築・テストがされているかをチェックします。これにより、不用意な改修を行い業務に悪影響を与える事態を回避します。

システム運用管理のトレンド

以下では、システムの運用管理に関する最新のトレンドを紹介します。

クラウド化への対応

多くのシステムがクラウド上で稼働するようになり、システムの運用管理も新たな考え方で取り組む必要が生じています。

システムの稼働においてクラウドサービスを利用する場合、クラウド側で提供される機能についての管理責任はクラウド提供事業者側にあります。

クラウドサービス側で監視ツールを用意していることも一般的です。ただし、多くの企業ではクラウドとオンプレミスを平行利用している状態であり、その場合、オンプレミス側も含めて監視を行う必要があります。また、マルチクラウドとして複数のクラウドサービスを併用することも一般化しています。

これらの状況にある場合、複数のクラウドサービスとオンプレミス環境を統合して監視できるツールの採用が望ましいでしょう。

ビジネスに貢献するシステム運用

従来、システム運用業務は安定的な運用を実現するための「守りの手段」として見られてきました。一方で、現代においてはDXに象徴されるように、ビジネスにおけるシステムの利用は競争力の源泉ととらえられています。よって、システム運用管理業務もビジネスに寄与するものでなければなりません。

ビジネスに寄与するシステム運用管理業務とはどのようなものなのでしょうか。

一つは「スピーディなリリースに対応できるようなアジリティを持った運用」だと考えられます。ビジネス速度が向上する中、システムの対応速度も高速化が求められています。開発の高速化はもちろんのこと、頻繁なリリースにも対応できるように、組織として運用管理を進めていくことが求められます。

また、顧客満足度を向上させる源泉として、品質の高いサポート対応も重要です。サポートデスクの対応品質は、顧客満足度を左右する要素となります。たとえ社内向けシステムであっても、ビジネスの動きを止めないために高品質のサポートが求められる時代といえるでしょう。

オブザーバビリティ(可観測性)の重視

近年では、ビジネスにおけるデータ化(見える化)の重要性が意識されるようになりました。同様に、システムにおいても内部の状態を観測できるようにすべきという考え方が広がっています。このような考え方をオブザーバビリティ(可観測性)と呼びます。

オブザーバビリティが重視されるようになった背景として、システムの構造が複雑化して分かりにくくなってきている、という点が挙げられます。

近年では、マイクロサービスやサーバーレスなどの導入により、システムの依存関係や通信経路が複雑化しています。このような状況において、システムのどこに障害原因があるのか追跡するためには、オブザーバビリティが重要となります。

また、システムの状況を正確に把握することでシステムの改善につなげていく、という観点でもオブザーバビリティは重要です。リリースしたシステムが適切に動作しているか、パフォーマンスは想定通りに発揮できているかなど、システムをユーザーに適切に利用してもらえているかどうかを把握できるようにします。

オブザーバビリティを高めるためには、ログやトレース、メトリクスといった情報を収集できるように、適切な設計と監視ツールの採用を行うことが必要です。運用管理においても、オブザーバビリティが実現できているかは重要な観点となります。

効率的な運用管理を実現するLogicMonitorとは

ITシステムが企業の競争力の源泉として位置づけられる現代において、ITサービスの安定運用を実現することの重要度も増しています。このような状況においては、運用管理も高度化していくことが求められます。

LogicMonitorは、効率的な運用管理業務を実現するためのSaaS型IT統合運用監視サービスです。

クラウドサービスの利用が一般化している近年ですが、LogicMonitorでは、クラウド・オンプレミス含めて一元的な監視を実現。これにより、自社の既存のオンプレミス資産も含め、一つの監視システムで統合的な監視を実現できます。

また、自社のホストや機器を自動検出し、あらかじめ用意されている監視テンプレートを自動適用することも可能です。これらの機能により、効率的な運用管理業務を実現します。

生データの参照はもちろん、グラフ化やレポーティングにも対応しており、収集した情報を分かりやすく可視化することもできます。

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まとめ

この記事では、システムの運用管理について紹介しました。

近年では、クラウドの活用やオブザーバビリティの重視など新しいトレンドが生まれており、運用管理の進め方もアップデートしていくべき状況にあります。

次世代の効率的な運用管理業務を進めるために、運用設計の見直しや最新のツール導入なども含めて、自社の運用業務の進め方を見直してみることをおすすめします。

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