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ネットワークトポロジーとは?トポロジーマップの必要性と監視ツールでの実現

ネットワークのトポロジーに関する知識は、インフラエンジニアやネットワークエンジニアとして仕事をする上で必須といえます。ネットワーク管理業務において、ネットワークトポロジーを理解しておくとどのようなメリットがあるのでしょうか。この記事では、ネットワークトポロジーの概要や種類に加えて、業務での活用法についてもご紹介します。

目次

ネットワークトポロジーとは

ネットワークトポロジーとは、ネットワーク内に配置されているクライアントPCやサーバー、ネットワーク機器などの接続パターンを分類したものです。

例えば、ルーターを中心としてクライアントPCなどの様々な機器が接続されている場合、「スター型」と呼ばれるネットワークトポロジーとなりますし、各機器が直線状に接続されていれば「バス型」と呼ばれる形となります。

トポロジーとは数学の用語であり、日本語では「位相幾何学」と訳されます。少し難しい言葉ですが、ポイントとしては「ひねったり移動したりしても変わらない構造をトポロジーと呼ぶ」という点です。

例えば、輪ゴムがあったとして、それをひねって8の字にしたとしても、輪ゴム自体は円の形であることには変わりません。つまり、輪ゴムのトポロジーは円形です。

このように、ネットワークのトポロジーとは、機器の配置を変えたとしても本質的にそのネットワークがどのような形をしているかを示す言葉です。

物理トポロジーと論理トポロジー

ネットワークトポロジーには、物理トポロジーと論理トポロジーという2つが存在します。

物理トポロジーとは、実際にケーブルやスイッチなどがどのように接続しているのかを表すものです。一方で、データの流れに注目して、抽象的に構造を表現したものを、論理トポロジーと呼びます。

ネットワークトポロジーの主な種類と特徴

以下では、ネットワークトポロジーの主な種類を紹介します。

バス型

バス型とは、1本のケーブル上にクライアントPCやサーバーなど複数のノードが接続している形のことです。

バス型は10BASE2や10Base5など、現在ではあまり利用されることのないイーサネット規格で採用されていた形態です。機器故障や断線に弱いというデメリットもあることから、現代では利用されることは少ないといえます。

リング型

リング型とは、複数の機器を円状に配置する形のことです。

リング型では、ネットワーク内をトークンが巡回し、トークンを受けったノードが通信を行うことができる、いわゆるトークンパッシング方式が採用されています。バス型同様に、トークンリングやFDDIなど、現在ではあまり利用されない規格で採用されていた形態です。

スター型

スター型とは、中心にルーター等の機器を配置し、そこから各機器へ接続する形のことです。

個々のノードにおいて障害が発生しても他のノードに影響が生じないなど、上記2つの形式と比較して耐障害性が高いのがメリットです。現代のネットワークにおいて主役となっているのがこのスター型であり、後述するツリー型と合わせて広く利用されています。スター型のデメリットとして、中心となる機器に障害が発生するとすべてのノードに影響する点が挙げられます。

可用性を向上させるために、後述するフルメッシュ型と組み合わせて利用されることも多いです。

ツリー型

スター型の応用で、ルーターなどをルート(木の根)として、そこから枝分かれするように広がる形のことです。

機器の故障時には枝分かれした各セグメントに影響が限定できるほか、負荷分散が可能であるなどのメリットがあります。一方で、スター型同様にルートに設置されている機器の故障には注意が必要です。

大規模なネットワークにおいては一般的に用いられている方式であり、例えばオフィスビルにおいては階ごとに、データセンター内ではラックごとにスイッチを設置し、分離したりもします。

フルメッシュ型

フルメッシュ型は、すべての機器同士を網目状に接続する形のことです。

例えば、2台のルーターと2台のスイッチをフルメッシュ型で接続すれば、ルーター・スイッチが1台ずつ故障した場合や、ルーターとスイッチ間のケーブルが断線した場合でも稼働を継続することができます。このように、機器の故障や特定の機器間での接続障害が発生しても稼働を継続できるという耐障害性に優れる構成ですが、コストが高くなりがちというデメリットもあります。

コスト削減策として、一部の機器のみ相互に接続するバーチャルメッシュ型の採用も検討できます。

最適なネットワークトポロジーの選択方法

ネットワークの設計において、どのトポロジーが最適かはケースによります。1つの正解が存在するわけではなく、状況に応じて使い分ける必要があります。最適なネットワークトポロジーの検討にあたっては、大きく「求められる可用性」と「かけられるコスト」がポイントです。

例えば、ミッションクリティカルなシステムなど可用性が求められるケースにおいては、フルメッシュ型により冗長性を高め、機器故障や断線などに強いネットワークを構築することが求められます。一方で、高い可用性が求められないケースでは、ツリー型によりコストを抑えるべきでしょう。

ネットワーク管理におけるトポロジーの重要性

ネットワークの監視や維持更新など、ネットワーク管理を実施するにあたっても、ネットワークトポロジーの理解は重要です。対象となるネットワークがどのようなトポロジーで構成されているかを押さえておくことで、ネットワークの管理業務は実施しやすくなるでしょう。

ネットワーク管理において、ネットワークトポロジーを押さえておくことはなぜ重要なのでしょうか。以下では、業務の場面ごとにご紹介します。

ネットワーク構成の理解

ネットワークやシステムを構築する際には、ネットワーク構成について「ネットワーク構成図」として整理することが一般的です。

ネットワーク構成図にはネットワークの構造や機器配置、機器同士の接続状況などについて一元的に記載がされています。つまり、ネットワーク構成図にはネットワークに関する様々な情報が記載されているため、ネットワークの監視や維持更新を行うにあたってはネットワーク構成図の理解が重要です。これを読み解く際には、対象のネットワークがどのようなネットワークトポロジーで構成されているかを意識すると理解しやすくなります。

例えば、ネットワークトポロジーがフルメッシュ型である領域については、単一機器の故障による影響は限定的と想像できます。また、ツリー型のルート箇所にあたる機器の故障は広い影響範囲となるとも理解できるでしょう。

このように、管理対象のネットワークトポロジーを理解しておくことで、障害発生時の影響範囲の想定など、ネットワーク構成の特徴をつかみやすくなります。

また、ネットワークトポロジーを可視化できる「トポロジーマップ」の作成も有効です。トポロジーマップによりネットワークトポロジーを可視化することで、よりネットワーク構造を理解しやすくなります。ネットワーク監視ツールなどにトポロジーマップ作成機能が備わっている場合もあるので、チェックしてみるとよいでしょう。

障害対応

障害が発生した場合に、最初に実施することは障害範囲の特定です。あるネットワーク機器が故障した際に、それがどの程度システムやネットワークに対してクリティカルな影響を及ぼすかは、その機器が「どこに」「どのような形で」接続しているかによります。

以下では、具体例として、オフィスの各階ごとにツリー型で社内ネットワークを構築している場合を想定します。

例えば、5階に設置されたスイッチが故障した場合、ネットワークが利用できなくなるのは5階のクライアントPCのみです。他の階では、ネットワークを継続して利用することができます。一方で、大元のルーターが故障した場合はどうでしょうか。この場合は、すべてのフロアでネットワークが利用できなくなります。

このように、ネットワークのトポロジーがどうなっているかを念頭に影響調査をすることで、影響範囲の迅速な特定につながります。

この際、上述したトポロジーマップの確認も有効です。トポロジーマップの作成・表示機能を備えた監視ツールであれば、障害対応時にもネットワークトポロジーで視覚的に障害範囲を確認しながら対応することもできます。

効率的なネットワーク監視を実現するLogicMonitorとは

ネットワークは企業のインフラとして、また、ITサービスの安定運用を実現する要として重要です。現代ではネットワークの利用なしに業務を行うことは難しいといえます。ネットワークを維持していくためには、ネットワークを監視して障害が発生した場合の即時発見・即時対応や、ネットワーク負荷の高まりを観測し未然防止を行うといった対応が重要となります。

一方で、ネットワーク監視においてはどのようなツールを利用するか、ツールの選定が重要です。

上述の通り、ネットワークトポロジーの可視化を行えるトポロジーマップ機能を備えている製品であれば、業務の効率化や迅速な障害対応が可能となるでしょう。

当社では、SaaS型・エージェントレスで利用できるIT統合監視サービス「LogicMonitor」を提供しています。

LogicMonitorでは、ネットワーク・サーバー・ストレージなどを含めた一元的なシステム監視を実現。効率的な監視・障害対応に活用できます。記事中で紹介したネットワークのトポロジーマップのほか、VMwareやHyper-Vといった仮想基盤のトポロジーマップを作成することも可能です。

また、ベストプラクティスから得られた豊富な監視テンプレートにより、すぐに運用開始が可能であり、運用設計やカスタマイズの手間を省力化できます。AIOps機能により、不要なアラートを削減し効率的な監視業務を実現にもつながります。

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まとめ

この記事では、ネットワークトポロジーの概要や主な種類について紹介しつつ、ネットワークトポロジーが業務とどのように関連するのかについて紹介しました。ネットワーク管理者にとって管理対象のネットワーク構造を正確に理解することは重要です。ネットワーク構造を理解する際には、ネットワークトポロジーを意識することをおすすめします。

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